2024年12月27日、モルディブにて海難事故により70歳で逝去された参議院議員の足立敏之さん。
建設省(現・国土交通省)の技監を務め、「建設産業再生」を掲げて政界入りしました。
国土交通行政のスペシャリストとして、また政治家として、日本の発展に尽力した足跡を振り返ってみましょう。
足立敏之のプロフィール
名前:足立 敏之 (あだち としゆき)
生年月日:1954年5月20日
没年月日:2024年12月27日 (70歳没)
出身地:兵庫県西宮市
最終学歴:京都大学工学部交通土木工学科・京都大学大学院工学研究科交通土木工学専攻修了
前職:国土交通技監
足立敏之さんは、1954年に兵庫県西宮市に生まれました。
和歌山県立桐蔭高校を経て京都大学工学部交通土木工学科を卒業しました。
同大学院修士課程修了後、1979年に建設省に入省。
以後、内閣官房参事官、近畿地方整備局企画部長、河川局河川計画課長、四国地方整備局長、水管理・国土保全局長などの要職を歴任し、2013年には技監に就任しました。
2015年に国土交通省を退職後、2016年から参議院議員として活動を開始し、70歳という年齢まで精力的に政治活動を続けてこられました。
特筆すべきは、自民党議員でありながら、消費税0%政策を強く推進していた点です。
2024年12月27日、モルディブで海難事故により逝去されました。
【12月30日追記】
足立敏之さんの事務所が、足立さんの死因は溺死と発表しました。
シュノーケリング中に行方不明になったとこのことです。
足立敏之の学歴
足立敏之さんの学歴は
小学校:不明
中学校:不明
高校:和歌山県立桐蔭高等学校
大学:京都大学工学部交通土木工学科
となっています。
高校・大学は公表されていますが、小学校と中学校は不明です。
それでは、どんな高校と大学に通っていたのか、深掘りをしていきます。
和歌山県立桐蔭高等学校
足立敏之さんは、和歌山県立桐蔭高等学校の出身です。
桐蔭高等学校は、偏差値69で和歌山県を代表する進学校の一つとして知られています。
長い歴史と伝統を持ち、文武両道を目指した教育を行っていることで定評があります。
卒業後は、国公立大学をはじめ、難関私立大学への進学実績が高く、2007年度から中学校が併設され、中高一貫教育を行っています。
足立さんも高校時代には、文武両道を実践。
テニス部に所属しながら、勉学にも力を注ぎました。
主将などを務めていたのかもしれませんね。
京都大学工学部交通土木工学科
足立さんは高校卒業後、京都大学工学部交通土木工学科への進学をしました。
京都大学工学部交通土木工学科は、日本の交通土木工学分野を牽引してきた歴史と伝統を誇る学科です。
社会基盤の整備、都市の持続可能な発展、交通システムの高度化など、現代社会が抱える様々な課題に対して、工学的な視点から解決策を模索しています。
さらに学問を深めるため、同大学院へと進学。
1979年に修士課程を修了しました。
足立敏之の経歴
足立敏之さんの経歴は
1979年:建設省入省
2002年:内閣官房参事官
2003年:近畿地方整備局企画部長
2004年:河川局河川計画課長
2007年:四国地方整備局長
2012年:水管理・国土保全局長
2013年:技監
2015年:国土交通省退職
2016年:第24回参議院議員通常選挙で初当選
2022年:第26回参議院議員通常選挙で再選
2024年1月:参議院財政金融委員長に就任
2024年12月27日:モルディブにて海難事故により逝去(享年70歳)
となっています。
それでは、詳しく見ていきましょう!
建設省
足立さんは大学院修了後、建設省(現在の国土交通省)に入省し、その能力を遺憾なく発揮します。
2002年には内閣官房参事官という重要なポストに就任しました。
その後も、近畿地方整備局企画部長、河川局河川計画課長、四国地方整備局長と、要職を歴任していきます。
2012年には水管理・国土保全局長に就任し、2013年には技監というトップクラスの地位にまで上り詰めました。
技監とは…
技術をつかさどる最高級の国家公務員。 古くは技手、技師の上級にある官名であり、現在では技官の特別の職名とされる。
特筆すべきは、河川計画課長時代の功績です。
平成16年台風第23号の経験を活かし、緊急災害対策派遣隊の創設に尽力しました。
この取り組みは、後の災害対策に大きな影響を与えることになります。
参議院議員
2015年に国土交通省を退職した足立さんは、新たな挑戦へと踏み出します。
業界からの厚い信頼を背景に、2016年の参議院選挙に出馬を決意しました。
選挙戦では、面白いエピソードがありました。
同じ自民党から「阿達雅志」という同じ読みの候補が立候補したのです。
支援者たちは「足で立つ 足立としゆき 役に立つ」というキャッチフレーズを作り、有権者への周知を図りました。
その努力が実を結び、建設分野の職域代表として過去最多となる29万3,735票を獲得し、見事初当選を果たします。
2022年の選挙では5番目の得票数で再選を果たし、その手腕が高く評価されていました。
足立さんは「建設産業再生」を掲げ、精力的に活動を続けてきました。
公共事業予算の確保や建設労働者の待遇改善、建設工事の単価引き上げなど、具体的な政策を推進します。
また、アベノミクスの効果を評価しつつ、堤防強化や既存インフラの老朽化対策、耐震対策など、国土強靭化政策にも力を入れていました。
2024年1月には参議院財政金融委員長に就任し、さらなる活躍が期待されていました。
まとめ
足立敏之さんの学歴や経歴についてお伝えしました。
2024年12月27日、モルディブでの海難事故により、その波乱に富んだ生涯を閉じることとなりました。
国土交通行政のスペシャリストとして、また政治家として、日本の発展に尽くした足立敏之氏の功績は、永く記憶されることでしょう。
人々の安全と暮らしを守るために全力を尽くした足立さん。
その志は、これからの日本の発展に大きな示唆を与え続けることでしょう。ご冥福をお祈りいたします。